財形貯蓄は意味ない!やる価値なし!財形のメリットとデメリット

それなりに大きい企業や法人に勤めていると、「財形貯蓄」という制度を会社からオススメされることがあるかもしれません。

先輩社員や会社の付き合いのある銀行などから強く勧誘されることも。

財形貯蓄ってやったほうがいいのかな?
ひろはら
基本はやらなくてOK!会社がなにかサービスしてくれるなら検討の余地ありかも?

 

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財形貯蓄ってやったほうがいいの?

結論からいうと、個人的には財形貯蓄はオススメしません。
ですが、中には財形貯蓄をしたほうがおトクな人もいます。

そもそも財形貯蓄っていったいなに?というところから考えてみましょう。

 

財形貯蓄ってどんな制度?

厚生労働省によると、財形貯蓄とは、従業員の財産づくりを事業主(会社)と国が支援する制度です。

 

会社と国が支援してくれるの?っていうことは、すごくいい制度なんだよね!
ひろはら
いい制度かどうかは、具体的にどんな制度なのか見てから判断してみよう・・・

 

 

具体的には、財形貯蓄は以下のような特徴がある制度です。

・毎月、給与から決まった額を天引きして銀行の財形口座に振り込まれる。
・年金として受け取る場合や住宅のための積立として貯蓄する場合は、利子に対して非課税。
・財形貯蓄のお金を引き出す場合は銀行を通すのではなく、会社に申請する。

 

では、財形貯蓄のメリットとデメリットを見てみましょう。

 

財形貯蓄のメリットとデメリット

まず、財形貯蓄には、以下の3つのメリットがあります。

・給与天引きだから、貯金を意識しなくても確実に財産作りができる。
・利子等が非課税となる税制上の優遇措置がある。(財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄のみ)
・申込みも払戻しも職場で手続きができるので銀行に行く必要がない。
・財形貯蓄をしている人だけが利用できる住宅ローン制度がある。

・会社によっては積立金に対して一定の上乗せ金を給付してくれる場合がある(ごく一部の優良企業のみ)

 

やっぱりメリットがたくさん!ふるさと納税と同じで、やらなきゃ損だよね!
ひろはら
ふるさと納税と比べたら天と地の差だよ・・・。デメリットも見てみよう。

 

国の制度にはメリットがあればデメリットも当然あります。
デメリットはこんな感じ。

 

・払い戻しは職場に申請しないといけないから、職場の人の仕事を増やすことになる。
・財形年金貯蓄は60歳になるまで引き出すことが出来ない。
・財形住宅貯蓄は家を買ったりリフォームする以外の目的で引き出すことが出来ない。
・急にお金が必要になり、解約したい場合でも、解約手続きに1週間くらいかかる。
・解約する場合、手数料がかかる。
・手数料に加えて、非課税になっていた利子分を遡って請求される。
・そもそも銀行に預けておいても利子はほとんど付かないから、ぜんぜんお得じゃない。(積立金の上乗せがある一部の優良企業は除く)

 

デメリット多くない!?なんか恨みでもあるの?

別に恨みはないです。

たぶん、財形貯蓄っていう制度が作られた当時の基準だと、すごくいい制度だったのかもしれません。

でも、いまは時代に合ってない。正直、加入する理由がほとんど見当たりません。

銀行に行かなくてもお金が引き出せるのはメリット?

で、でも、銀行行かなくてもお金おろせるってすごくない?
ひろはら
コンビニ行けばよくね?

財形貯蓄は金融機関に行かなくてもお金が引き出せる、っていうのがメリットとされています。

でも、いまどきお金なんてコンビニでいつでもおろせますよね。

それに、銀行のATMだってそこそこ遅い時間まで営業しています。

銀行に行かなくてもお金が引き出せるのは、もはやメリットというほどの魅力はありません。

 

むしろ、職場の経理担当に手続きしてもらう手間のほうが圧倒的なデメリット。

通常業務も忙しい中、たかがお金をおろすために面倒な事務をしなきゃいけないんですよ。

自分のお金なのに簡単に引き出せないなんて、デメリットしか無いと思いません?

 

財形貯蓄の制度が始まったのは昭和47年なので、コンビニも無かった当時としてはメリットだったんでしょう。

現代基準では、どうってことないというか、デメリットのほうが強くなってます。

 

利子が非課税になるのは財形貯蓄のメリット?

でもでも、利子が非課税ってすごくない?財形やったほうが・・・
ひろはら
いまの金利ってめちゃくちゃ低いから、ぜんぜんすごくない。

 

財形貯蓄が人気だったバブル経済の時代は、預金に対して利息が7%なんて時代もありました。

100万円貯金しておけば、年間7万円振り込まれます。。

普通なら20.315%の税金が引かれるので、7万円の利息のうち1.4万円くらいは税金で持っていかれるところを、非課税。魅力的です。

でも、それって過去の話ですよね。

いまは金利は年利0.001%の時代です。

年利0.001%ということは、100万円預けても10円しか利子がつきません。。

100万円を銀行に預けている場合、利息10円のうちの2円が税金として取られる。

財形貯蓄は、この2円の税金を納めなくてもよくなるという制度ってことです。

 

お金をおろしにくいデメリットを乗り越えるほど、この2円が欲しいでしょうか?
ひろはら
わたしは欲しくない。

財形貯蓄をやってる人だけが使える住宅ローンは魅力じゃない?

ざ、財形貯蓄やってるひとしか使えない住宅ローンってすごい優遇されてない?やったほうが良くない?
ひろはら
財形をやってないと使えないだけで、金利が低いわけじゃないよ。むしろフラット35とかの方が優秀。
財形貯蓄をしている人しか使えない、「財形持家転貸融資」という制度があります。
財形貯蓄の利用者限定と聞くとスゴそうですが、何の変哲もないただの住宅ローンです。
地方の信用金庫とかよりはマシかもしれないけど、メガバンクやネットバンクには全然勝てません。
昔は、お金を借りるとなれば地銀や信用金庫しか選択肢がなかったんでしょう。
そこに「財形持家転貸融資」という選択肢が増えるというのは素敵なことだったのかも。
でも、いまどき住宅ローンもネットで見積もりが取れる時代です。
使う必要のない住宅ローンのために、財形貯蓄をやりたいですか?
ひろはら
わたしはやりたくない。

 

財形貯蓄をすると会社が給付金をくれる場合がある!?

それでも、会社が財形貯蓄の積立金を上乗せしてくれるなら、やったほうがおトクじゃないの!?
ひろはら
上乗せ給付金の制度がある会社に勤めてるなら、財形貯蓄はすごくおトクだよ。

 

財形貯蓄をやるべきなのは、会社から積立金の上乗せ給付金がもらえる場合です。

財形貯蓄をしているだけで、会社が補助金を出してくれる場合があるんです。

でも、なんで会社はそんなサービスをしてくれるのでしょう?
ひろはら
そもそも財形貯蓄っていうのは、雇用者(会社)側のための制度なんです。

 

財形貯蓄は、会社に勤める社員が簡単に仕事を辞めないように、会社のために国が作った制度です。

財形貯蓄をすると会社を通じてしかお金をおろすことができない。

つまり、会社にあなたの貯金を握らせるっていうことです。

もしもあなたが会社をバックレたら、この財形貯蓄をおろすことができなくなりますよね。

バックレじゃなくても、

ひろはら
オレ、仕事やめるんで!財形貯蓄ぜんぶ返してください!

とは、なかなか言い出しにくいですよね。

 

財形貯蓄は、社員のバックレや離職を防ぐための制度なんです。

それでも仕事を辞める社員はもちろん出てきますから、少しでも会社に勤め続けてもらうために、会社が貯金に上乗せ給付金をくれるってわけ。

 

ひろはら
ところで、あなたの会社は財形貯蓄に給付金をくれるの?
あっ、ウチの会社、給付金なんてどこにも書いてない・・・
給付金を上乗せしてくれる会社は、ごく一部の優良企業か、給付金でも与えないとすぐに社員が辞めてしまうような企業くらいだと思います。
給付金をくれるなら財形貯蓄をやる、給付金がないなら財形貯蓄はやらない。
それくらいの認識で問題ないと思います。

まとめ。基本的に財形貯蓄はやる価値なし。

  1. 財形貯蓄のメリットは現代にはほとんど価値がない
  2. デメリットのほうが大きいので、安易に加入いないほうがいい
  3. 周りがみんなやってるからって、安易に手を出さないこと。財形、ダメ。ゼッタイ
  4. 財形貯蓄をやると会社が給付金をくれるという場合だけは、検討の余地あり
財形貯蓄よりも手堅くお金を増やす方法はたくさんあります。
財形貯蓄で利率も低い、いざというときに使えないお金を蓄えるくらいなら、
利率がいい商品に投資するとか、iDeCoをやるほうが賢いと思いますよ。
ひろはら
先輩や金融マンの甘い言葉には騙されないように、お金の知識を身につけよう!