あなたは、イークラシスという会社をご存じでしょうか?
2017年に破産手続きを開始し、2018年には晴れて倒産、消滅した会社です。
イークラシスはかつて、新卒社員に過酷な合宿研修を強要するブラック企業として有名でした。
倒産してしばらく経つ会社ですが、いまでも「ブラック研修=イークラシス」と言うくらいの影響力がある会社です。
ブラック研修で有名な会社でしたが、事業内容は手堅く、けっこうな利益も生んでいたはず。
しかも、個人向けの卸販売ビジネスのプラットフォーム事業を展開するなど、今となっては大きな需要のあるビジネスを展開するだけの先見性もあった会社です。
今日は、イークラシスという会社を見ながら、ブラックな会社で働き続けるデメリットについて考えてみたいと思います。
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イークラシスとはどんな会社だったのか
イークラシスは、インターネット広告やネットビジネス環境を提供するなどのサービスを展開していた会社です。
イークラシスが展開していたビジネスは、先進的なものでした。
2000年にはクリック保証型広告サービス「カスタム・クリック」の提供を開始。
今ではグーグルのアドセンス広告などでおなじみの手法による広告サービスです。
2002年からはビジネスポータルサイトの運営サービス「FIDELI」を開始。
ビジネス知識の集大成というようなサイト運営をしていたわけですから、いまも継続していて運営していたら、大きな収入になっていたかもしれませんね。
2010年からは卸販売ビジネスのサイト構築サービス「らくらく卸」を開始。
当時と比べて個人でネットショップを展開する需要が高まっているので、先見の明はあったものの、2014年にオークファンに事業売却。
ちなみにオークファンは過去のオークション情報やネットショップの価格比較など、せどりビジネスをする人にとっては必須のサービスを提供している上場企業です。
このように、ネットビジネス需要が高まっている近年であればかなり稼げていたであろうビジネスを多数展開していました。
なぜ、イークラシスという会社がブラック企業として有名となり、倒産に至ったのか。
その原因は、過酷な新入社員研修にありました。
イークラシスのブラック研修
イークラシスのブラック企業ぶりを物語る、有名な画像があります。
過酷な新卒研修!一週間の山籠り中の試練…乗り越えても今度は実務研修…合宿期間中の研修生だからといって容赦はしません。イー・クラシスの研修は泣かない人間がいない程、厳しい内容です。しかし、研修を乗り越えた時、他社に入社した友人より何倍も成長していることに気付くはず!今回は合宿形式で行われる研修の内容をお伝えします!新卒諸君に与えられる選択肢は、2つのみ…やるか、やらねぇのかっ!!
近寄っちゃいけない会社だ!!と直感的にわかりますね。
君には新人研修として1週間山籠もりをしてもらうよ!
えっ
一週間の山籠もりなんて言われたら即日逃げ出す自信あります。
では、実際の合宿ではどんなことをするのでしょう。
新卒研修スケジュール1日目 教練
2日目 土嚢マラソン
3日目 穴掘り
4日目 穴掘り
5日目 穴掘り※毎朝5kmマラソン有り
理解できない文字列が並んでいますが、当時のイークラシスのホームページに掲載されていたものをキャプチャしているだけなんです。捏造とかじゃないのです。
こんな、「我こそはブラック企業なり!」と言わんばかりの研修内容を、誇らしげに自社ホームページに掲載しているところが正気じゃないですね。
土嚢マラソンとは、麻袋に約10kgの土を詰めた土嚢を持って、10kmを走りぬく。
成績が振るわなかったら追加でもう10km。
やる気があるやつも、やる気を見せるために追加で10km。
ただでさえ重い荷物を持って10kmもの距離を走ってヘトヘトなのに、問答無用で追加の10km宣言・・・。
ブラック企業で働くための洗脳には必須の科目です。
3日目から5日目までの3日間は、穴掘り。
目的は特にありません。ただ、巨大な穴を掘るだけです。
掘った穴の使い道なんてものはありません。穴を掘ることだけが目的です。
はて、イークラシスは、土木工事などの会社でしたっけ?
いいえ、インターネット広告などを手掛ける、IT企業です。
入社してから、穴掘りの技術が活かされることはありません。
ただ、理不尽なブラック環境にも耐え抜くためのマインドを成熟することが目的です。
更には、社長はとあるインタビューの場で衝撃的なことを語っています。
意味もなく巨大な穴を掘らせる。
競争をさせ、負けたチームには風呂無しなど、待遇に大きな差をつける。この理不尽さに意味がある。
「社会に出るとすべてが競争。理不尽なことがいっぱいある中でへこたれずに、勝ち続けなければならない。それを昨日まで学生だった人に知らせたい。学生気分を最初の段階で払拭してもらうために信念を持ってやっています」
当たり前のように、罰として風呂禁止と。
ほかにも、夕食抜きなどのペナルティがあったようです。人権問題。
このように、常軌を逸した過酷な研修を通じて、理不尽に耐え抜いたときの達成の喜びを経験させる。
みんなも同じ環境に耐えていることからの仲間意識を芽生えさせる。
そして、ブラックな環境から「逃げる」という選択肢を選べないよう洗脳します。
みんなも同じ環境に耐えていることからの仲間意識を芽生えさせる。
そして、ブラックな環境から「逃げる」という選択肢を選べないよう洗脳します。
理不尽な命令にも盲目に従う社畜マインドのできあがりですね。
イークラシスの内部で働き続ける人は、自分の置かれた環境がいかに異常か気づくことはできません。
しかし、イークラシスのブラックすぎる研修内容は、次第に有名になっていきました。(自社ホームページで堂々と掲載しているのだから当然です)
ブラック企業として認知され、収益はどんどん下がり、しまいには倒産に至ったのです。
ブラック企業はいずれ淘汰される。無理して働き続ける必要はない!
ブラック企業として有名になった会社は、いつか仕事が回らなくなります。
そして、いずれ自滅していく運命にあるのです。
ブラック企業として有名になってしまったら、当然ですが新入社員は入ってこなくなります。
とんでもないブラック企業だと知って入社してくる人なんて、普通はいませんからね。
とんでもないブラック企業だと知って入社してくる人なんて、普通はいませんからね。
イークラシスは新入社員研修ばかりが有名で、入社後の労働環境は話題にされることがありません。
でも、これだけのブラック研修をするくらいです。入社後はホワイト企業として毎日定時退社できる、なんてことはないでしょう。
でも、これだけのブラック研修をするくらいです。入社後はホワイト企業として毎日定時退社できる、なんてことはないでしょう。
いま雇っている社員が倒れたりして働けなくなったら、人を補充して仕事を回さなければいけません。
でも、ブラック企業じゃあ、誰も入社を希望しませんから、仕事が回らなくなっていきます。
でも、ブラック企業じゃあ、誰も入社を希望しませんから、仕事が回らなくなっていきます。
仕事が回らなくなったら、当然ですが新しい仕事を受注することはできません。
それどころか、いま受注してある仕事の納期も守れず、お得意先も仕事をくれなくなっていきます。
それどころか、いま受注してある仕事の納期も守れず、お得意先も仕事をくれなくなっていきます。
お得意先が仕事をくれないということは、会社の収入源を失うということ。
収入減に対応するには、新しい仕事を取ってくるか、会社の支出を抑えるしかありません。
収入減に対応するには、新しい仕事を取ってくるか、会社の支出を抑えるしかありません。
新しい仕事を取ってくるには、営業してくれる社員が必要です。
でも、新しく人を雇おうと求人を出しても、ブラックで有名なので、誰も入社希望してくれません。
でも、新しく人を雇おうと求人を出しても、ブラックで有名なので、誰も入社希望してくれません。
そうなれば、会社の支出を抑えるしかなく、真っ先に削られるのは社員の給料です。
ただでさえブラックなのに給料も少なかったら、無理に会社にとどまる理由がありませんから、退職者が増えていきます。
ただでさえブラックなのに給料も少なかったら、無理に会社にとどまる理由がありませんから、退職者が増えていきます。
このように、負の連鎖が続くことで、会社としての存続が不可能になり、ブラック企業は自滅してしまうわけです。
あなたがもしブラック企業といわれるような会社に勤めているなら、そんな会社と運命を共にする必要はありません。
はやくブラック企業から逃げ出しておかないと、急に会社が無くなってしまって無職になるリスクが高いのです。
それに、ブラック企業で働き続けた体はボロボロで、転職活動するだけの体力も残っていないことでしょう。
ブラック企業で働いているという自覚が少しでもあるのであれば、今すぐにでも転職活動を始めましょう。
収入は一時的に下がるかもしれませんが、大丈夫です。
ホワイト企業に勤めながら副業を始めれば、ブラック企業で働き続けるよりもはるかに収入は増やせます。
ホワイト企業に勤めながら副業を始めれば、ブラック企業で働き続けるよりもはるかに収入は増やせます。
無理をして今の会社で働き続ける必要なんて、一切ありません。
会社に勤めながら転職活動をするのが難しいのであれば、思い切って辞めてしまったほうがいいでしょう。
会社はいくらでもありますが、あなたは世界に一人だけなんです。
世界に一人だけのあなたを欲している会社は絶対に他にもあります。
狭い世界から抜け出して、ホワイト企業を探しましょう。
ホワイトな環境で働きながら副業で稼ぐ。最強の安定を目指しましょう。